芸術
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倶利伽羅剣
ヤクザの刺青のことを「もんもん」と呼びます。
これは、「くりからもんもん」という言葉から来ているそうです。
「もんもん(紋紋)」とは、模様の意味の「紋」を重ねたものだそうです。
「くりから」は、倶利伽羅剣(くりからけん)という不動明王の持つ剣に由来していると言います。
この剣は、金色の炎をまとった龍が巻きついている剣で、不動明王の化身だそうです。
倶梨伽羅龍王(くりからりゅうおう)とも呼ばれます。
仏教のシンボルマークで、法輪(ほうりん)というものがあります。
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仏教のシンボル 法輪
釈迦の教えが八方向に広がるという意味で、車輪のような形をしています。
インドにおける理想の王を、転輪聖王(てんりんじょうおう)と言って、金、銀、銅、鉄の四種類の輪宝があり、その中の最も位の高いのが金の輪宝で、転輪聖王は、それを持つと言われているそうです。
インドの国旗の中央にあるマークも、この法輪だそうです。
インドの国旗
そういうわけで、この龍が、金色というのは、特別な意味があります。
仏教で、悟りを開くのを妨げる煩悩のうち、もっとも根本的な原因を「三毒」(さんどく)と呼びます。
この不動明王の持つ倶梨伽羅剣は、その「三毒」を断つことが出来る智恵の剣だと言われます。
三毒とは、貪(とん)・瞋(じん)・癡(ち)の三つです。
貪らない、怒らない、愚かにならないの三つです。
満足を知って、心を動揺させず、それでいて、人の話はよく聞いて勉強する。
不動明王の不動とは、動かないことです。
「動かないこと山のごとし」で、山岳信仰の「山」が信仰の対象となっています。
三輪山を御神体とする「大物主」も、同じ神様だと言われます。
キリスト教では、ミカエルという天使が、不動明王とよく似ていますが、その歴史は、それよりも、ずっと古く、もともとは、シュメールのドゥムジという神様で、それが地中海に広がって、アスクレーピオスと呼ばれ、ギリシャに辿り着いて、神々の頂点として、ゼウスと呼ばれました。
この神様の特徴は、雷という電気を操ることと、人形などの偶像に代表される芸術の神様だということです。
シュメールや、エジプトでは、土から人類を創った神様だとされます。
この神様が、もっとも出世した、ギリシャという国の彫刻は、まさに、偶像の芸術と言えます。
アーリア人が入って来る以前のインドのインダス文明を作ったのも、ナーガ族と呼ばれる龍を信仰する人達で、おそらく、この神様と関係があると思われます。
インドでは、インドラと呼ばれ、後に、ヴィシュヌという神様と同化されました。
ヴィシュヌは、仏教も取り入れて、釈迦は、ヴィシュヌの変身した姿だとされました。
このナーガ族の信仰は、ヒンドゥー教に吸収され、それによって、偶像の芸術は、インドでも栄えました。
カンボジアのアンコールワットで、七つの頭を持つ蛇の像が多く見られますが、これも、ナーガ族の信仰が広がったものだと思われます。
現在、日本は、世界的に見て、偶像崇拝の文化が、もっとも進んだ国だと思われます。
漫画や、アニメや、フィギアや、ゲームや、ロボットや、そして、自動車や、電車も、みんな偶像崇拝です。
どれも、人形や、電気に関係しています。
言い方を変えれば、この神様は「科学の神様」とも言えるように思えます。
一神教が、偶像崇拝を、禁止するのは、生き物は、神様が創ったものなので、それを真似ることは、神様への冒涜だというわけです。
「アールヌーヴォー」という生き物の造形を取り入れた芸術がフランスを初め、ヨーロッパの人々に流行しました。
これは日本の浮世絵の影響が強く、ジャポニズムと呼ばれ、パリの芸術家達に多大な影響を与えました。
躍動感のある曲線が特徴です。